栄養ニューズ「PEN」2022年6月号
◆第12回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会 開催
◎「腎臓リハビリテーションでwell beingを実現する」をテーマに
シンポジウム9 「腎臓リハビリテーションと栄養療法」
「サルコペニア・フレイルを考慮したCKDの栄養」
・CKD患者のサルコペニア有病率は高い/
・CKD患者に対する栄養指導が重要だが栄養指導実施率は低い/
・CKD患者のたんぱく質制限は末期腎不全リスクを低減させるが、栄養障害のあるCKD患者では予後を悪化させる/
・十分なエネルギー摂取が、サルコペニア、フレイルを予防する可能性/
「高齢CKD患者の栄養管理のあり方―保存療法期を中心に」
・保存期CKD患者に対するたんぱく質制限は透析導入後の予後を向上/
・たんぱく質制限適正エネルギー量摂取の食事指導は透析導入遅延効果がある/
・高齢CKD患者では十分なエネルギー摂取量確保がサルコペニア、フレイル予防に重要/
「回復期リハビリテーションにおける慢性腎臓病患者の栄養療法」
・CKD患者では低栄養を合併する例が多い/
・CKD患者のサルコペニア、フレイルを予防するため運動療法と栄養療法の併用が必要/
・低栄養やサルコペニアを認めた患者には攻めの栄養管理を検討/
・退院時FIM(機能的自立度評価法)は入院時に比べ有意に改善/
「高齢保存期CKD患者の栄養療法」
・CKD患者ではステージの進行とともにサルコペニア有病率が高くなる
・サルコペニアはCKD患者の予後を悪化させる/
・たんぱく質摂取量、エネルギー摂取量とSMI(骨格筋量指数)、握力の相関はなかった/
・動物性たんぱく質摂取量が多いとサルコペニア有病率が低い/
・BCAAは筋たんぱく質合成促進効果が知られている/
・COVID-19の拡大でもともと少ない栄養指導がさらに減少/
「CKD患者の運動療法と栄養」
・透析導入後はADLが急速に低下する/
・CKD患者で多いカルニチン欠乏は生存率を低下させる/
・『サルコペニア・フレイルを合併した保存期CKDの食事療法の提言』ではたんぱく質制限を緩和
・CKD患者では悪液質も多い/・L-カルニチン投与で生存率が上昇/
・サルコペニア改善には適切な運動療法と栄養療法の併用が有用/
・低栄養患者には3METsを目安に運動を指導
【ディスカッション】
◆第11回日本リハビリテーション栄養学会学術集会 開催
「あなたの出番がついに来た」をテーマに
◎合同シンポジウム2 サルコペニア・フレイル・リハ栄養 ガイドライン」
「フレイル診療ガイド2018年版」
・高齢者診療で重要となるフレイルに関する知見を整理/
・フレイルは要介護状態の前段階で自立障害や死亡を含む健康被害を招きやすいハイリスク状態/
・日本ではフレイルの評価にJ-CHS基準の使用を推奨/
・認知的フレイルは身体的フレイルと認知機能障害を合併/
・社会的フレイルは社会参加が減少した状態/
・バランスのよい食事がフレイルを予防する可能性/
・フレイルに対し栄養と運動の併用療法を推奨/
・フレイルは心血管疾患、糖尿病など生活習慣病と双方向性に関連/
「サルコペニア診療ガイドライン」
・日本初のサルコペニア診療ガイドラインとして発表/
・サルコペニアは高齢期にみられる骨格筋量の減少と筋力もしくは身体機能の低下を指す/
・AWGS2019によるサルコペニア診断では握力と身体機能の低下があれば、サルコペニアの可能性ありとして、介入を実施/
・サルコペニアは転倒、骨折、フレイル、死亡のリスクを高める/
・サルコペニアは加齢だけでなく、活動低下や疾患、栄養低下によっても生じる/
・生活習慣病患者、悪性腫瘍患者、骨粗鬆症患者ではサルコペニア有病率が高い/
・適切なエネルギー摂取がサルコペニア発症を予防/
・高齢者では筋量の低下を抑制するため十分なたんぱく質の摂取が必要/
・サルコペニア治療には運動と栄養の複合介入を推奨/
「リハビリテーション栄養診療ガイドライン2020作成のためのシステマティックレビュー」
「リハ栄養診療ガイドライン」
◆静脈・経腸栄養関連製品の現況 第19回❻
経腸栄養チューブ・カテーテル(胃瘻用・腸瘻用)スペック一覧
◆学会情報